うつ病に対して、「心の弱い人がかかる病気」、「心の持ちようで克服できるはず」と誤解している人も少なくありません。
でも、うつ病は治療が必要な体の病気で、誰にでもかかる可能性のある、ごくありふれた病気です。
うつ病では、意欲や気力が衰えて感情や興味が失われ、仕事や家事ができなくなってしまいます。
さらに、そういう自分に焦りを感じたり、もういなくなったほうが楽だというような気持ちになってしまいます。
うつ病の発症に最も強くかかわっているのがストレスです。
たとえば身近な人との死別や離婚などの喪失体験、転職や引っ越しなどの環境の変化が挙げられます。
ただし、自分にも周囲の人にもきっかけが思い当たらないことも少なくありませんので、
むやみにきっかけ探しをすることなく、まずは治療に専念しましょう。
うつ病は、脳内物質のアンバランスにより起こります。
脳には、神経細胞がたくさんあり、セロトニンやノルアドレナリンなどの神経伝達物質がいろいろな情報を伝えています。
これらはうまくバランスを保つことによって感情をコントロールしています。
ところが、うつ病では、神経伝達物質の動きが不足することで、
バランスが崩れ、感情をうまく調節できなくなってしまうのです。
うつ病は、こころとからだの両方に症状があらわれます。
特に原因が分からないのに、こうした症状が一ヶ月以上続いている場合は、うつ病の可能性も考えられます。
うつ病は、こころとからだに次のような症状があらわれます。
適切な治療を受ければ、うつ病は改善します。
うつ病は、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、徐々に快方に向かうのが一般的です。 少し気分が良くなったからと社会復帰を焦ったり、悪くなったからと言って気落ちせずに、 長期戦の構えで治療を受けましょう。
“何もしない”ことから。
うつ病治療で重要なのは、ゆっくり休養を取ることです。 「今は充電期間」と割り切って、重要決定事項は先送りしましょう。 命にかかわる問題の先送りも重要です。 無理をせずにできることだけをして、のんびりと過ごしましょう。
抗うつ薬とうまく付き合うことが大切です
うつ病の原因は神経伝達物質のバランスの崩れですから、このバランスを整える薬を服用します。 また、症状が安定しても、しばらくの間飲み続けることが重要です。 勝手な判断で、通院を止めてしまったり、飲むのをやめてしまったりすることのないようにしましょう。
<主な抗うつ薬の種類>
| SSRI <Selective Serotonin Reuptake Inhibitor (選択的セロトニン再取り込み阻害薬)> |
| 最もよく用いられます。 セロトニンが元の神経細胞に取り込まれるのを防ぐことにより、効果を示します。 |
| SNRI Serotonin Noradrenalin Reuptake Inhibitor (セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)> |
| セロトニンに加え、ノルアドレナリンという神経伝達物質の取り込みも抑制します。 |
| 三環系抗うつ薬 |
| セロトニンやノルアドレナリン以外の神経の働きにも影響を与えるため、副作用が出やすいという問題があります。 |
社会復帰を焦って完全に治っていない段階で職場に復帰し、頑張り過ぎたため、再発するケースが少なくありません。
環境に大きな変化があったときは特に再発しやすいので、意識してリラックスしたり休養を取るようにし、
不眠や食欲不振などが現れたら早めに受診しましょう。
~不明な点や不安な点などございましたら当院までお気軽にご相談ください~

